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「じゃあ、あんたは天使で、俺を殺そうとしたのはあんたの意思じゃないんだな?」
確認に頷くと、幸一はその左眼で女を観察する。
女の周囲に……澱みや、どす黒さは一切無い……
「……わかった」
「えぇ? あ、あの……そ、その信用してくれるの? あたしの言ったこと? そ、そんなに簡単に信用しちゃってもいいの?」
意外だったのだろう。女は身振り手振りを交え、唾まで出していた……節操のない奴だ……
「信用して貰いたくないのか?」
この言葉に、女は激しく首を横に振る。
幸一は、この女が狂信者だろうが、異端種だろうが、天使や悪魔だろうが、極論すれば、どうでもいいと思っている。
自分や周りにとって、そいつが有害か、無害か。それさえ判断できれば正体などどうでもいいと思っているはず。だから幸一は『信用しよう』ではなく、『わかった』と答えたのだ。
その意味が、この女には理解できていないようだな。
「だが俺の正体はひどく簡単だぞ。悪魔が身に巣食っている人間だ」
「それはわかっているわ。問題は、その悪魔がどうして貴方に巣食っているかよ」